久留米医師会では平成30年度より令和2年度の3年間にわたり、福岡県在宅医療提供体制充実事業として、久留米包括ケアシステム(Kurume
Integrated Care System : KICS)を構築しています。これまで在宅医療充実強化のルールとして、まず「退院調整ルール」は久留米市が介護を必要とする患者が退院する際に、医療機関と居宅介護支援専門員(ケアマネジャー)等の関係者間で必要な情報を共有し、安心して在宅療養生活が送れるルールを作成・運用しています。また、「アザレアネット」を利用し検査、処方、画像などの診療情報を、医療機関同士が共有し、地域医療の強化を行っています。一方で、「入院ルール」は、病状悪化、検査や治療のための入院が必要な時に、患者情報を入院支援病院に事前に提供する「とびうめネット」を利用して、入院支援を行なっています。次いで「バックアップルール」は、患者情報を多職種で共有できるシステム「とびうめネット多職種連携」を利用し、かかりつけ医、訪問看護、三地区中核病院(古賀病院21、くるめ総合病院、久留米大学病院医療センター)がグループを形成し、かかりつけ医が対応できない際の在宅での急変時の入院や看取りを希望する患者・家族の支援を行います。KICSでは、この3つのルール(入院ルール・バックアップルール・退院調整ルール)をICT(とびうめネット・とびうめネット多職種連携・アザレアネット)を利用して、患者情報を共有し、多職種(医療機関、歯科・訪問看護・薬局)で連携しています。