地域に必要とされる訪問看護ステーションを目指して


嘉麻赤十字訪問看護ステーション 森山 英美


 嘉麻赤十字訪問看護ステーションは、嘉麻市の山田地区にある嘉麻赤十字病院併設の事業所です。平成9年に開設され、看護師5名で運営しています。嘉麻市を中心に、飯塚市、田川市、田川郡、嘉穂郡の事業所から車で30分圏内を訪問地域とし、24時間体制で走り回っています。
 嘉麻市は高齢化率が35,1%と高く、「2025年問題」先取りの地域です。当事業所の利用者様も高齢者の独り暮らし、老老介護の世帯が急激に増えてきていて、介護問題は深刻です。介護される方の心身への負担、経済的な負担も増え、介護保険だけでは太刀打ちできないことが多くなってきています。特に経済的な問題は大きく、使いたいサービスを使えないだけでなく、使わないと生活が成り立たないけれど支払いができず使えないケースがあり、私達はあの手この手で対応を考えています。その中で、最近痛感することがあります。同居していない家族、親戚、知人、お隣やご近所の方、よく利用する商店の方などその方たちの、お気持ちで動いてくださる支えがあってこそ、利用者様の在宅生活を続けることができるということです。保健師やケースワーカー等行政とも連携をとることも多くなっており、今後も利用者様のそれぞれのネットワークをよく把握して、関わっていくことが在宅生活を続ける鍵であると考えています。
 また、利用者様の疾患で多くなってきているのが、認知症と悪性腫瘍です。最近は認知症の方の独り暮らし、80〜90代で抗癌剤治療を外来通院で続けられる方など状況はさまざまで、訪問看護に対するニーズも多様化しており、一人一人の「どのように生活したいか」「どのように生きたいか」という思いに寄り添い、日々満足のいく看護サービス提供に努めています。
 嘉麻赤十字病院は在宅療養支援病院で、訪問看護、居宅支援、通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションの4つの事業所の在宅部門を持っています。レスパイト入院の受け入れもしていて、当院が主治医でなくても受け入れが可能であるので、介護者の介護疲労や社会的な理由で利用される方が増えています。同じ建物の中で連携が図りやすく、病院と在宅部門で、情報共有や連携を密にし、地域の皆様の在宅療養を支援する役割を担っています。その中で、当事業所は、利用者様の半数は、外部の居宅支援事業所や医療機関からの紹介であり、より地域に密着した働きをしていく必要があると感じています。
 当院の看護部のスローガンが、目指せ!「時々入院、ほぼ在宅」です。在宅生活も入院生活も地域の方が、安心して任せていただける訪問看護ステーションとして、今後も努めていきたいと思います。

 

【過去のつぶやき】

【平成28年度】
■平成28年5月 大川三潴医師会 訪問看護担当理事 宮崎憲一郎
■平成28年4月 訪問看護ステーションみやま 管理者 堀下 友行

【平成27年度】
■平成28年3月 医療法人社団 高邦会 やながわ訪問看護ステーション 武末 光子
■平成28年2月 大川三潴医師会 大川三潴訪問看護ステーション 宮原 和華子
■平成28年1月 手島内科医院 院長 手島久文
■平成27年12月 一般社団法人Q-ACT Q-ACT北九州 チームリーダー 須田
■平成27年11月 (株)ハートウェイ アウル訪問看護ステーション 管理者 友成 千賀
■平成27年10月 あったか訪問看護ステーション 所長 入江里代
■平成27年9月 有限会社在宅ナースセンター はんずあい・訪問看護ステーションはんずあい
管理者 小野 美智子
■平成27年8月 宗像医師会 理事・こじまクリニック 院長 小島 武士
■平成27年7月 株式会社せいか 訪問看護ステーションむなかた 塩宮 里香
■平成27年6月 福岡プライマリケア訪問看護ステーション
福岡プライマリケア株式会社   管理者・代表   熊谷 紀子
■平成27年5月 博多みずほ訪問看護ステーション  管理者  津田 梓
■平成27年4月 訪問看護ステーションいちばん星 所長 山下 郁代

【平成25年度】
■平成25年4月 北九州市小倉医師会訪問看護ステーション管理者 加藤 ひとみ

【平成23年度】
■平成23年4月 在宅サポートながさきクリニック 院長 長崎 修二

 

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